インターネットで母乳を購入することのリスクについて
先ごろ、インターネットで母乳と称して販売された商品に、多数の菌が確認されたとの報道がありました。インターネット等で販売される母乳は、提供した母親がかかっている病気の状況や、搾乳方法、保管方法等の衛生管理の状況がわかりません。病原体や医薬品等の化学物質等が存在している母乳を乳幼児に飲ませると、乳幼児の健康を害するおそれがあります。
インターネットで第三者から母乳を購入することについては、次のようなリスクがあることを充分に認識しましょう。
(1)感染症のリスク
母乳にはHTLV−1(※注1)など感染性のあるウイルスが含まれているリスクがあります。購入した母乳について、消費者が外見上からウイルスの含有を確認することは通常できません。
※注1
HTLV−1(ヒトT細胞白血病ウイルス1型)とは、血液中の白血球の一つであるリンパ球に感染するウイルスです。HTLV−1に感染していても約95パーセントの方は生涯HTLV−1による病気になることはありません。しかし、一部の方は血液や神経の病気、または眼の病気などを発症する場合があります。
(2)衛生上のリスク
搾乳方法や保管方法によっては細菌が混入したり、母乳以外の成分(アレルギーを誘発するおそれがある物質等)が混入したりするなど、衛生上の問題が発生するリスクがあります。こうした場合にも、消費者が外見上から衛生上のリスクを認識できない場合があります。
<参考>
インターネット等で販売される母乳に関する注意喚起について(厚生労働省サイト)
母乳が出ないことに悩んでいる皆様へ
母乳が出ないことについて1人で悩まず、インターネットで母乳を購入する前に、お子さんへの授乳について地域の医師や保健師等に相談しましょう。
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